Yujiro Kaizawa / jp

kaizawa.jpg螺澤裕次郎 / 株式会社博報堂 BSCRセンター iクリエイティブ室

Q1: 今回のプロジェクトの経緯を教えてくれますか?
今年(2005年)の6月末に、マクロメディアの太田さんから「マクロメディアの次期新製品について、webを使ったプロモーションを行いたい」という相談をいただいたのが、この仕事のきっかけです。話をいただいてすぐに考えたのが、“マクロメディアの新しい製品は、いままでよりもっとすごいことができる『夢のプロダクト』、だから特別に編成された『ドリームチーム』によって世の中に紹介されると面白いんじゃないか”ということでした。
新しい製品のバージョン“8”にちなんで、ドリームチームのメンバーも8人にしよう、ということもすぐに考えました。みなさんが注目している8人のwebクリエイターが、新しいマクロメディアの製品を紹介する。これだけでも充分素敵なコンテンツができそうだと思いました。
しかし、プランナーとして、企画の中にもう一段階、今回のプロモーションをもっと面白くするためのアイディアはないだろうか?と、いろいろ悩んだ末にに思いついたのが、8人のwebクリエイターが、架空のかわいい女の子のwebクリエイターをプロデュースするという体裁。そこで誕生したのが「エイト」という架空のwebクリエイターです。「エイト」というキャラクターに、今回のプロモーションの象徴になってもらうことで、企画としての強さが出たのではないかと思っています。
“8”という言葉に3つの意味、
・EIGHT=新製品のバージョン名
・EIGHT=ドリームチームのメンバー人数
・EIGHT=架空のwebクリエイターの名前
を持たせることができたことが、今回の企画のカギだと思います。上記のようなアイディアを経て、企画を段々と具体的なものにしていきました。

Q2: なぜこの8人だったのでしょうか?
今回の企画で求められていることは、“良いコンテンツをつくる”ことはもちろん、“今までよりも多くの人に見に来てもらう話題性をつくる”という側面もありました。Flash Basic 8が登場したことにより、いわゆるweb業界の人たちだけでなく、ホビーユースの方たちにも振り向いてもらえるようにしたい、と思いました。
そう考えたときに、みなさんから注目されている求心力のあるクリエイターであることはもちろんのこと、自分たちで情報を発している人たちの力を借りることが必要だと思いました。
各メンバーが次々と特徴ある仕事に参加している4scandalsの西田さん,タロアウトさん,高木さん,梅津さん、日本のwebクリエイターに日々刺激的な情報を発信している2大勢力である、CBCNETと9zakuから、栗田さん,ジュンさん,松村さん、そして、映像演出に長けたwebクリエイターとして、Picklesのタナカさん。この8名にぜひお願いしたいと、マクロメディアさんと意見を交換しながら決定しました。
……とはいえ、みなさんに承諾していただけるかどうか不安だったのですが、無事快諾してもらうことができました。
そして、話題をつくるためのもう一つのアイディア、新製品の発売前1カ月間を、マクロメディアという名前を隠して、8人が行う「EIGHT THE PROJECT」のwebサイトとして展開していくということについても了承していただきました。コマーシャルの側面をもつものを、コマーシャルではない体裁としてみせていくことは、クリエイターのみなさんに多大な協力をしていただくことになりました。非常に感謝しています!

Q3:今までにないプロジェクトの進め方だったと思うのですが、ディレクションで大変だった部分を教えてください
1つ目は、時間軸も考えて進めていかなければならない点。ただ良いコンテンツをつくれば終了、というのではなく、「MAGAZINE 8」を運用していくなどの流れをつくっていくことです。「eight8.jp」はオープンしましたが「MAGAZINE 8」はまだまだ皆さんに有益な情報を伝えるために更新していきます。
2つ目は、たくさんのことを並行して考えていかなくてはならない点。漠然としたところから、クリエイターさんやマクロメディアさんの意見を聴きながら、最終的にどこに着地させるのが正解なのかを考えていくことが難しいです。みなさんがそれぞれ「eight8.jp」や「MAGAZINE 8」に対して持つ想いを、ひとつの方向に収斂させることは、なかなか一筋縄でいきません。

Q4: このプロジェクトの楽しかった部分を教えてください
マクロメディアさんから声をかけていただき“仕事”として受けたものではありますが、単純に仕事とは言い切れない熱を持ったプロジェクトであることが、何といっても楽しいところです。クリエイターのみなさんが、それぞれ自由度を持ってベストな仕事をしてくれる。自由度があるということは、大変であるということと表裏一体です。そして、このような形の仕事はもしかしたらもう二度とないのかもしれないと思います。刺激的な仕事の場を与えてくれたマクロメディアさんと、プロジェクトを推進してくれたクリエイターの皆さんには感謝しています。

Q5:広重さん起用の詳細を教えてください
広重さんは、葵プロモーションの瀬戸プロデューサーがセレクトしてくれたモデルリストの中の1人でした。プロフィールシートで選んでいたときは、実は他の人が第一候補だったのです。でもオーディションの結果、広重さんが圧倒的に素晴らしかったので彼女に決定しました。マクロメディアさんに提案する際も、クリエイターのみなさんと瀬戸さんの意見で広重さんを第一候補にしました。なので、広重さんの起用は瀬戸さんの審美眼の賜物だと思います。
広重さんは、想像を超えた素晴らしい仕事をしてくれましたし、撮影の現場でもキラキラと輝いている感じでした。面白い仕事では、往々にして自分の想像を良い意味で裏切ってくれるいろいろなことが起こります。自分の中では、「MAGAZINE 8」のユニークな体裁であったり、「eight8.jp」の世界の雰囲気だったりします。そのなかでも広重さんの存在は、今回のプロジェクトの中でも最大の良い意味での予想外の出来事でした。

Q6. 今後8projectはどうなっていくんですか?
「EIGHT THE PROJECT」は、今回のプロジェクトのために特別に編成されたチームですが、あくまで僕は「EIGHT THE PROJECT」のみなさんに仕事をお願いしただけの存在。「EIGHT THE PROJECT」が今後どうなっていくのかは想像も付きません。1人のファンとしては、今回のプロジェクトだけに留まらず、引き続き、ときどき現れては世の中に話題を提供してくれると嬉しいです!

BACK TO MAGAZINE8 TOP : 2005年10月12日 05:37