2006年01月06日
映像とインタラクション:タカギ
■アルファ付ビデオのもたらす自由
8の目玉機能!アルファ付のビデオ素材というのはとても可能性のあるものだと思います。これにより、いままでテレビ画面の中の映像のような「矩形の中の映像」としてしか使いにくかった映像素材が時間軸をもったグラフィックエレメントのように扱えるようになります!ていうか、なりました!!既に使いまくりです!!!このアルファ付の映像という機能はeight8全体で恩恵うけまくりなのですが、特にトップページのメニュー部分では映像とインタラクティブを組み合わせた複雑なことをしているので最も恩恵をうけた部分です。
ということで、トップページの制作のTIPSを裏話を含めてご紹介したいと思います。
■人間はループしない
若干ネタバレ気味ですが、トップページでは実はこんな映像が仕込んであったりします。
1.静止している状態

2.メニューを選んだときのメニューを指差す動き(X3)

3.エイトちゃんをクリックしようとするとでるオマケ

4.いつまでたっても選ばないと出てくるオマケ

(3,4をまだ見てないかたは見てみてね!)
いろいといじっていると、1から2にいったり3にいったり、2から3にいったり4にいったりします。なので、1から2、1から3などすべての遷移がシームレスに繋がる必要があります。さらに2の動きの途中で1へということも想定されるので、そこもシームレスに繋がるのが理想です。
が……、パッと見た限りでは同じようなカットでも人間を撮影したものなので微妙に違ってしまうものです。
その違いが、2枚を並べて見ているぶんにはそれほど気にならないのですが、連続して2枚を切り替えたときに妙に目だってしまうのです。
人間はきれいにループしてくれないのです。。だって、生きているんだもの。仕方がないです。ぐすん。
■人間の目は動いているものに意識がいく
さてさて、人間はループしないという壁にぶつかり、、あれこれ悩んだすえ、
2枚の微妙な違いが気になる。
↓
人間の目は変化に敏感。
↓
人間の目は動いているものに特に注意がいくようになっている。
ということに着目しました。止まっている状態(1)からメニューを選ぶ動き(2)などの場合、完全に同じカットではないものをフェードでつなぐよりも、いさぎよくカットインで繋げたほうが大きな動きに目がいって、それほど違和感なく繋がることが分かりました。ほぼ同じようなカットの場合は、できるだけゆっくりとジワジワとフェードさせることで、人間の同カットも微妙に違うという差異をごまかすことにしました。
以上のスタディから建てた方針がこんなものです。
0.どの遷移からどの遷移にもいけるようにすべての管理はScriptベースで行う。
1.動きが大きいものはカットインでつなぐ
2.静止状態から静止状態は長めのジワジワとしたフェードインで。
トップページは一番最初に作ったものなので、この方針はその後各シーンでも使われていったものでした。
■人が呼吸するように、世界も呼吸する。
最後に映像を使った表現での世界観作りの部分でも1つお話しましょう。
映像を画面内に配置すると、それだけで映像の持つ生々しさが加わってしまいます。ただ立って止まっている人の場合でも呼吸したり、まばたきしたり、生き物の特有の「生々しさ」みたいなものがでてしまいます。
その人の背後にくる世界が完全に静止したスタティックな世界だと、生々しさのギャップがでて違和感がでてきてしまいます。周りの風景を注意深く観察してみると静かな静止したような場所でも、風によって草木がゆらいだり、光の表情が変わったりと、ひっそりと呼吸するように動いています。この普段意識しないレベルの動きでも、その動きが全くないと途端に嘘っぽく作られた世界のように感じてしまうのです。
そこで、メニューがふわふわ動いたり、背景のグラフィックが動かしたりと邪魔にならない程度の細かい動きを追加していっています。こうすることで、人と背後の世界観の間の違和感も解消されますし、何よりもモニタの奥に世界がありその中で生きている人、という部分が強くでてくることになります。懸念していた「実写の生々しさ」というのも「実写の持つリアリティ」になり素材の持つ力が演出的にもポジティブな方向に転換することができるのです。
